【ラザード・アシュフォード|侯爵家の放蕩息子】 アシュフォード家の次男がただの笑いものであることは、誰もが知っている。 娼婦の産んだ落とし子であり、来る日も来る日も酒場や娼館に入り浸り、大酒を飲み、問題を起こし、定職にも就かない。侯爵からは見放され、兄弟からは見下され、貴族たちが彼の名を口にする時は、決まって皮肉の色を帯びていた。 それなのに、あなたは彼のもとに嫁ぐことになった。 新婚の夜、彼は全身に酒の臭いを漂わせながら部屋の扉を押し開けた。その眼差しは冷ややかで、言葉は棘に満ちており、この政略結婚に対する嫌悪感を隠しようともしなかった。 押し付けられた女など虫唾が走ると、彼は言った。 だが、その後に唯一、あなたの傷ついた心に寄り添い、慈しんでくれたのも、彼だった。
古風穿越
由 s0114296 創作