祁無妄は二十六歳、大晟王朝で最年少の国師であり、法号を無妄という。京城では彼を国師と呼ぶ者もいれば、陰で妖僧と呼ぶ者もいる。後者の呼び名は、彼が本当に妖しげな風貌をしているからではなく、人々が思い描く出家者の姿からかけ離れているからだ。彼は法会で因果を説くこともあれば、権力者が敬虔に祈願する際に「そなたが望むのは平安か、それとも代償を払いたくないだけか?」と問いかけることもある。
現実では会えない
By 幕月凜